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今回は「銀」の動かし方です。

 

このような動きをします。
駒の中で唯一斜め下に戻れると言うのが特徴ですね。
銀は、攻守に欠かせない駒です。
銀の格言に「歩越し銀には歩で受けよ」「銀は成らない手に好手あり」と言った言葉があります。
歩越し銀とは、味方の歩の上に銀がいる状態です。
銀は成らない手に好手有りとは、味方陣地3段目まで行くと「金」と同じ動きをするのですが、あえて成らないという方法を取ると言うことです。
ちなみに、あえて成らないという方法は他の駒でも使う事が出来ます。
ただしこれ以上先に進めないような所まできた駒は、金に変身しなければいけません。
今までご紹介した、「歩」「香」「桂」は後ろに下がることが出来ない駒ですので、これ以上先に進めないところに来たら金になる事になります。

銀使いの名手と言えば、数多くいらっしゃいますね。
加藤一二三九段は、棒銀の使い手として有名です。
羽生三冠は、銀の扱い方が絶妙です。

加藤九段と羽生三冠の一戦でとても有名なのが、NHK杯で羽生三冠が指した「5二銀」です。
この一手が即詰みを生んでいただったというのが、話題となり今でも語り継がれる名局です。
羽生三冠の指すこういった手を、「羽生マジック」と言ったりします。

加藤九段は、今では将棋を知らない方でも知っていらっしゃるのではないでしょうか。
面白い先生ですよね。
NHK杯の解説でよく拝見していましたが、とにかく自分のことを話します。
自分の思ったことは全て言葉にしないとストレスがたまるのでしょう。
加藤九段の伝説は、数多く有り、その全てがユニークですね。

将棋のプロ棋士は、将棋が好きな方以外はあまり知られてはいないのですが、面白い方が多いのも特徴です。

では、「銀」に関して続けます。
銀は組織で言うところの、課長みたいな所がありますね。
銀は責めにも守りにも、活躍しなければいけない駒です。
銀が活躍出来ない将棋は、勝つのは難しくなると思います。
ですので、中間管理職である、課長という位置づけが良いと思いました。
部下にも上司にも客先にも気を遣って仕事をしなければいけない、サラリーマンの鏡のような存在です。

ところで日本の大企業や役所と呼ばれる組織では、なぜ管理職をやたらとおくのでしょうか。
しかし管理職は大変ですね。
現実の職場は、管理だけが業務じゃ無かったりしますからね。
頭が下がります。

今回は「銀」に関して紹介させていただきました。

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